
公務員といっても数多くの種類がありますよね。
今回はそんな中でも一般職地方公務員に属する「小学校教諭」について基本的な説明をしていきたいと思います。
また友達の小学校教諭の話を聞けたので、実際の待遇を踏まえて書いていきたいと思います。
目次は以下のようになっています。
一般職地方公務員
業務内容
小学校教諭の特徴として、ほかの中学校教諭・高校教諭・大学の教授などと違い、一人ひとりがクラスを受け持ち全教科をそのクラスに教えなければなりません。
そのため、教員には広い分野での知識が求められ、さらにクラス全員の授業スケジュール作成・テスト作成・採点作業など、多くの業務をこなさねばならずかなりハードな仕事であるといえます。
更に所属する学校によっては、部活動の顧問の行わなければならないため、帰宅するのが9時以降というのもあたりまえです。
またそういった生徒に関する業務のほかに、学校に関する会議が定期的に行われるので、それに参加しなければなりません。
会議の時間が何時まで行われるか、というのは所属する学校の規模や気質次第ですが、俗に言うマンモス校の場合会議終了が20~23時となる場合もあるようです。
待遇
初任給・賞与
一般的に全国でそこまで初任給の差は無く、おおよそ20万前後であることが多いです。
しかし教員全般にいえることとして、業務が忙しく残業があたりまえのため、数種類の手当てがつくことから給料を1~2万円押し上げる傾向にあります。
そのため自治体によりますが、小学校教員の実質初任給は21万円前後となる場合が多いです。
公務員は全員同じボーナスを貰っており、2018年度の支給実績は4.45カ月分となっています。
内訳は夏季ボーナス2.2か月、冬季ボーナス2.25カ月となっています。
ここでボーナスは、基本的に手当てを含む基本給で計算される、ということを覚えておくと将来の生活を予想するのに役立つでしょう。
福利厚生
各自治体によって福利厚生がことなるため、代表的なものと私が個人的に重要だと思う福利厚生を挙げます。
- 指定宿泊施設割引
- 予防注射補助金
- 社宅・独身寮・住宅手当
ここで私の個人的意見として、実家勤務などでない限り住宅に関する補助制度の有無が、就職するうえでもっとも重要な要素だと感じています。
理由としては、補助制度がなければ多少の初任給の優位性はなくなり、自由に使えるお金が目に見えてすくなくなるためです。
ただ、基本的に地方公務員は地元で就職するための選択肢、という人が圧倒的に多いため、そもそも住宅の補助制度が必要ない場合が多いです。
そのため、地元以外で公務員になりたいと思っている方は、その勤務地の施設が社宅・独身寮・住宅手当制度を採用しているか、しっかり確認をしましょう。
特に教員は自治体によって、住宅に関する補助の有無が違うため注意してください。
住宅補助の社宅・独身寮・住宅手当制度について詳しく知りたい方は、本記事下にあるリンクから説明を行っている記事があるので、是非ご覧になって見てください。
年間休日・平均有給取得日数
- 年間休日:120~125日(自治体により変動)
- 10日前後(自治体により変動)
職に就くまで
一般職地方公務員になるためには、国家公務員試験に合格した後、希望している勤務地にて別途試験・人事面接を通過する必要があります。
倍率
倍率は公に後悔されていませんが、聞いたところによると地方の場合は大体3~10倍程度であると言った話を聞きます。
その年の採用人数・希望している科目によって倍率が大きく変わるため、あまりあてにしない方がいいでしょう。
ただし地方の場合は、高齢化に伴う公務員の退職が増加するのが予想され、後継の育成のため大目に採用されるケースもあるため、頑張れば十分に採用されます。
友人の語る実情(初年度)
待遇
項目 | 詳細 |
初任給 | 約20万円(手当て含) |
ボーナス | 夏季:8万 冬季:35.4万 |
住宅補助制度 | 住宅手当有(家賃の半額) |
残業時間 | 40~80時間 |
残業代の支払い | 無し:教職調整額7500円 |
休日出勤 | 現在ほぼなし |
倍率 | わからない |
ここで注目してほしいのは
- 住宅補助制度
- 残業時間
- 残業代の支払い
の3つの要素です。
先に述べているように、私は就職する上でもっとも重要視するべきと思うのは、住宅に関する補助制度の有無です。
そのため、家賃の半分とはいえしっかりと補助があることから、小学校教諭を目指す価値はあると思います。
次に残業時間ですが、友人の勤めている小学校はマンモス校であるため、非常に忙しく毎日2時間以上の残業があるのがあたりまえだそうです。
その上残業代の代わりの教職調整額は微々たる額で、自給換算すると100円程度となります。
教職の場合、文科省「教員の勤務時間管理、時間外勤務、適切な処遇の在り方」*1より、給与の4%相当が手当てとして支給されます。
参考記事
*1「「教員の勤務時間管理、時間外勤務、適切な処遇の在り方」-文科省」
業務内容など実情
実際に行っている仕事の内容としては、以下のようなことだそうです。
- 授業やテストの準備
- 掲示物などの作成
- 通信簿など成績の決定
- 学校内の会議
とくにマンモス校であるということから、生徒のテストの採点が一番大変だという話でした。
科目にもよるそうですが、一人の答案につき採点の所要時間は大よそ3~5分、40人のクラスを受け持っているそうなので、それだけで120~200分の時間を消費してしまいます。
そしてそれが国語・数学・英語・理科・社会の5科目ですので、テスト期間は10時以降に帰宅というのも珍しくないとのことです。
企業と比べたメリット
公務員になるためには、公務員試験を突破しなければならないといったデメリットもあるのですが、それ以上にメリットも多いです。
リーマンショックから時が経ち、景気も反転し始めてきたことにより、公務員になるメリットはあまりないと言われてきていますが、本当にそうなのか今一度考えてみましょう。
絶対的安定性
公務員全般に言えることが一般企業とくらべ、不祥事を起こさなければ解雇のリスクがなく、非常に将来設計を行いやすいというメリットがあります。
またボーナスに関しても、業績などによって左右されることが無いため、ボーナスを含めた様々なローンを組みやすいです。
加えて年齢が上がり結婚したりしていくと、扶養手当がついたりと一般企業よりも、非常に広く手厚い手当を受けることが可能となります。
昇給額が大きい
行政職俸給表*1を元に解説いたします。こちらは毎年更新され、微妙に値が異なっている場合があるので、気になる方は下記にあるリンクより確認してみてください。
以下に行政職俸給表の一部を載せます。
表の見方ですが縦軸が昇給による基本給、横軸が役職に就いた昇格による基本給となります。
1級25号170,200円を初任給として考えてみます。
一般的によっぽど評価が悪くなければ4号昇給することになるのですが、4号昇給すると1級29号176,800円となり、6,600円昇給することになります。 ただし初年度は、3号昇給となる場合が多いです。
また昇格によって昇給額が上がる場合は、ただ単純に横にスライドするわけでなく、1~2万円の昇給額に収まるようになっている場合が多いです。
一般的な中小企業における昇給額は、だいたい2000~3000円であることを考えると、非常に昇給額が大きいということが分かるかと思います。
そのため公務員は、就職後数年は一般企業よりも基本給は少ないですが、後々になってくると諸手当を含め大企業と遜色ないほど、基本給が高くなるという特徴があります。
参考記事
*1「行政職俸給表」
ただしデメリットも
本記事で何度か述べているように、小中高関係なく教員は非常に忙しい職種です。
その上一般的な企業と比べると、残業の時給単価が非常に低くなっています。
具体的どの程度低いのか解説していきます。
前節での計算より残業した際の自給単価は、100円程度となっています。
友人と同条件での、一般的な中小企業では友人の時給は以下のように計算されます。
200,000(円)/20(日)/8(時間)=1250円
一般的な企業では、この時給に1.25を掛けたものが、残業を行った際の時給単価となります。
そのため、一般的な企業で考えた友人の時給単価は、
1112.5(円)×1.25=1562.5円
とならなければなりません。
これから一般的な企業とくらべ、1/15の残業代で多くの時間を働かなければならない、ということになります。
しかし、将来的には昇給により給料が非常に高くなることから、以下のような人以外は今一度教員を目指すのがいいか考えすべきです。
- 子供が大好きだから給料はきにならない
- 長期的な目線で安定した生活を送りたい
オマケ(お役立ち)情報
ここまで読んでくださったあなた限定で、就活に関しては直接関係ありませんが、お役に立てる事をお教えしたいと思います。
就活は交通費や宿泊費など、なにかとお金は必要になってきますよね。
かくいうわたしも、当時資金面で非常に苦労した記憶があります。
そこで、私と同じような状況の就活生を支援するため、【即日誰でも無料で10万円を稼ぐ方法】をお教えしようと思いました。
興味のある方は以下の記事をご覧ください。
紹介している手法ですが、行政機関公認の企業による報酬を利用するため、合法な手法での稼ぎ方となりますのでご安心ください。
コチラで入手した資金を有効活用し、就活に役立てていただければ幸いです。
最後に
本記事はいかがだったでしょうか。
大卒小学校教諭の業務内容・初任給や、公務員の意外と知られていない昇給額のメリットについて、伝えることができていれば幸いです。
いろいろとメリットのある公務員ですが、注意点として仮に試験に落ちた後の滑り止めを考えておかないと、就職浪人になる可能性もあります。
そのため、一般企業に勤める際の就活・企業研究をするうえで大切だと思うことを、以下の記事にまとめているので、是非ご覧になって見てください。
他にも大事だと思うことがありますが、実際に就職してから特に最低限知っておいた方がいい、と思ったことを選びました。
これらの記事が有用だと感じたら、是非他の記事もご覧になってみてください。
こちらの記事では優良企業をまとめたサイトの紹介と、私のしっている優良企業の一部の紹介を行っています。
以下の記事は他の公務員はどうなっているのか、こちらも友人たちに実際に聞いた話を元に作成した記事です。
興味のある職種がありましたら、ご覧になって見てください
それでは記事はこれにて。みなさんのよい就活ライフをお祈りしています。
あでゅー!